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  • 2021.09.16
  • デジタル・トランスフォーメーションとは何か-単なるIT活用とは違うDX-

■「D」だけではDXにならない
 デジタル・トランスフォーメーション(DX)に注目が集まっています。経済産業省ではDX認定制度が始まり、大企業だけでなく中小企業にもDXへの取り組みをうながしています。
 しかし、DXの必要性を感じてはいるものの、今一つ、今までのIT活用と何が違うのかピンときていない人多いのではないでしょうか。実はDXを理解する上で重要となるのは、デジタルを意味する「D」ではなく、トランスフォーメーションを意味する「X」の方なのです。

■DXの最終ゴールとは何か
 英語圏では、「trans」や「cross」という「変える」や「超える」といった意味を持つ言葉を省略して「X」の文字に置き換えられます。「D」と「X」を足すことによって定義されるDXの本質的意味とは、「デジタル技術によって、ビジネスモデルを変える、部署や企業の壁を超える。」ということになります。したがって、現行業務の効率化といったよくあるIT活用はDXにはあたらないということになるのです。「業務改善」のためのIT活用ではなく、「経営改革」のためのIT活用であるといえるでしょう。

■DXを構成する三つの領域
 具体的にDXを推進するためには何をすればよいのでしょうか。そのためには、DXを構成する三つの領域について知っておくべきです。DXは「SoR:Systems of Record」「SoE:Systems of Engagement」「SoI:Systems of Insight」の三つの領域に分けて説明することができます。

■業務のスリム化が急務のSoR
SoRとは「記録のためのシステム」という意味であり、社内に従来からある業務システムやExcelデータなどがこれにあたります。SoRでは古いシステムが維持できない、属人化して保守できないといった「2025年の崖」という問題が指摘されています。「2025年の崖」とは2025年頃に古いシステムやソフトウェアのサポートをしてもらえなくなることを意味しています。
 対策としては標準化して作り込まずにパッケージソフトをそのまま使えるように業務をスリム化することが求められます。手書き資料やExcelデータをデジタル化・共有化して簡単にアプリ開発であるキントーンなどのクラウド製品に人気が集まっています。

■顧客や取引先までつなぐSoE
 SoEではIT活用の範囲を顧客や取引先まで拡張することによって、経営改革を実現することをめざします。言い換えれば、SoEまで到達しなければDXとは言えないということです。
SoE の事例としては、アマゾンのサブスクリプション(会員制の定額サービス)であるAmazonプライムや、スマートシューズで事業提携するカシオとアシックス間の販売仕入や製造、物流業務などでの密接なシステム間連携などをあげることができます。

■データサイエンスやAIでイノベーションを加速させるSoI
 最後のSoIは、SoRとSoEによって収集・蓄積できたデータを分析活用して、新たな知見を得たり、AIやロボットによる自動化を図ろうとするものです。工場では不良品の自動判別や需要予測による材料の自動発注や製造指示の自動調整などが、営業では顧客に対するレコメンデーション(お勧め)や離脱危険客の自動判定などが可能になります。さらには、IoT機器やスマホによる機械設備や要員のリアルタイム把握によってデジタル・ツインと呼ばれる工場や建築現場全体のデジタル投影によるシミュメーションが可能になり、その先では、デジタル・ツインを実現した企業同士が結合するサプライチェーンレベルでのDXが実現されることまで考えられるのです。